存じてる方は存じてると思いますが、私が初めて聞いたメタルは「CRYPTOPSY」です。
恐ろしいメタルデビューでしょw
CRYPTOPSYはカナダのテクニカルデスメタルバンドです。日本でもその筋ではかなり有名な方々。
というのも、高校時代の友人のお兄さんがエライ「デスメタル好き」でございまして、その友人の家に遊びに行った際にいろんなアーティストのCDを紹介してくれて。
で、中でも「これは凄いぞ!!」と貸してくれたのが、そのCRYPTOPSYの3rdアルバム「Whisper Supremacy」だったわけです。
家に帰ってそのCDをコンポに入れるともう・・・そこは地獄でした
こういう感じだったよ
Cryptopsy- Emaciate
もう音は気持ち悪いしボーカルは人間じゃないような声出してるし、そもそも何やってるかサッパリわからんみたいな。
なんというか、「この人達は人間じゃないんだろうな」みたいに思いました(というか逆に「人間なの!?」みたいな気持ちも)。
恥ずかしながらその日は怖くて、だいぶ寝付きが悪かったですw
一応テープに録音しながら聞いてたんですが、「これは無理や」と思いまして、借りた次の日に返しに行きます。
ただCDを返してから数日後、なんだか無性にあの音が聞きたくなって、撮っていたテープを流すようになり、怖いながらも1枚通して聞けるようになり、そんな感じで一週間するころには「ここのフレーズカッコイイ・・・」とか思うようになって・・・
洗 脳 完 了 !(笑)
そんなわけで凄いメタルデビューをしたわけですが、その後色々聞き返してもやはりCRYPTOPSY、とりわけこのドラムのFlo Mounier(フロ・モーニエ)のテクニックは凄いなと。
現在は様々にテクニカルなバンドってたくさんいるわけなんですが、あの当時はこの人のプレイは群を抜いていたように感じました(現在も超人的なドラムを聞かせてくれますが)。
そんなフロ閣下のプレイ
Flo Mounier rehearsing Phobophile
この人はなんというか、フレーズの面白さがありますね。
物凄い速いパッセージの中でも「ん?」と思わせるようなフレーズが入ってきたり、かと思えば緩やかなパートではジャズ仕込みの変わったプレイを聞かせてくれたり(「Cold Hate, Warm Blood」など)。
そして何と言ってもあの超人的な速さ。手も速い・足も速い。しかもライブではサブボーカルもやってたりする。
何を食ってしまったのかと!
超テクニカル集団CRYPTOPSYの中に於いて、その中でも1つ2つ上の位置にいるこのお方。本当にバンドの「核」のような存在。
作品を重ねてアグレッションは落ちるかなと思いきや、5thアルバムで突如「グラビティブラスト」を披露してみたり、かと思えば教則DVDでは自分のテクニックをわかり易く丁寧に紹介してみたりと、ドラマーとして、そしてミュージシャンとして「進化」することに物凄く貪欲なのだなと感じます。ちなみにこういう音楽をやってますが、根はとても真面目で良い人です。
私はこういうメタリックなプレイは出来ないタイプのドラマーですが、それでもこの人のプレイ(というか存在)は物凄く大きなものです。
月: 2017年1月
好きなドラマーの話 ~Jimmy Chamberlin~
私が洋楽を聞き出したのが高校一年のとき。
当時テレビ神奈川(TVK)では洋楽だったり、国内外の結構狭~い所を突いたりする素敵な番組「ビデオ星人」っていう30分番組がやってたんですね。
新譜が出る時は勿論、来日する際にだったりとか、そういうタイミングのアーティストのMVだったりを流す番組だったわけで、当時音楽、特に洋楽の情報って雑誌とかでしか入ってこなかったので、こういう番組は凄くありがたかったです。
で、ある時ふとその番組を見ていると、「The Smashing Pumpkins特集」ということで、MVが30分流れてたわけなんですが、「おお、これはカッコイイ!」となりまして。
具体的に何がカッコイイのかはよくわからないんですが、とにかく「カッコイイな」と。
で、CDショップに行くと「スマパン解散・ラストアルバム」ってポスターがあって。
その時は「は~、解散するんだ」くらいにしか思わず、その時の新譜「Machina/The Machines of God」を買うわけです。
ちなみにこれが初洋楽CD。いろんなめぐり合わせがあるもんだ。
家に帰ってCDをセットして1曲目「The Everlasting Gaze」のイントロのギターが鳴った瞬間「おお、これは凄いわ!」となってしまって、かなり感動したのを覚えています。
当時バンドはまだやってなかったのですが、自宅にはドラムがあり、練習できる環境だったんですが、このスマパンのドラマー、ジミー・チェンバレンは未だに憧れのドラマーの一人です。
ちなみにこんな感じ
Jimmy Chamberlin – Not From Here Drums
こう、エフェクティブに絡んでくるハイハットの使い方だったり、スネアのロールの仕方なんかはこの人の十八番みたいな感じですね。
タムの並び方なんかも、3タムの真ん中に小さいのを置いてるっていうのもなんだかこだわりが感じられます。
で、スマパンの過去作を聞いていくと、「あ~、ジミーのドラム凄いなぁ」って思わされるばかり。静かな曲から激しい曲までどんなナンバーでも対応できてしまう柔軟さが素晴らしい。
個人的には「Siamese Dream」収録の「Geek U.S.A.(邦題:奇人U.S.A.)」のドラムの凄さに圧倒されました。
The Smashing Pumpkins – Siamese Dream – Geek U.S.A.
こう、生音がバシバシ迫ってくる感じですかね。
中間の静かなパートでも細かなリズムワークをしていたりして、聴き応えバッチリな曲です。
ただライブではどの曲も物凄いテンポになってしまうのもジミーの特徴というか・・・w
ミドルテンポの曲が普通にメタルっぽくなってることもしばしば。もともと速い曲もさらに速くなります。
ただそれに合わせてくるメンバーも凄いですけどね。
ということで、そんな好きなドラマーのお話。
ちなみに好きなドラマーはまだまだたくさんいます。また書くタイミングがあれば書きたいなと思います。
—————追記—————–
これを書いてから「あれ、スマパン特集してたの『ミュートマジャパン』だったかもしれない」とか思いつつ、「でもどっちも観てたからわからん」っていうところです。
どちらにせよ、素晴らしい出会いをさせてくれたTVKに感謝。「ビデオ星人」はまたやってくれ!!